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近代台湾女性史―日本の植民統治と「新女性」の誕生
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| ジャンル: | 本
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| セールスランク: | 673189 位
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| 参考価格: | ¥ 9,975 (税込)
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植民地台湾のエリート女性
本書は、日本植民地時代の台湾のエリート女性の位相を通じて、植民地台湾の社会構造を描いたものである。従来の台湾植民地研究にはない視点で描かれている点で評価できるものであり、わが国の台湾研究とジェンダー研究に一石を投じたということができよう。 しかし、著書のタイトルが「近代台湾『女性』史」とするならば、もうすこし民衆層の一般的な女性に焦点をあてる必要があったのではなかろうか。本書の対象になっているのは、植民地時代に、日本の高等女学校教育を受けた、いわゆる限られた階層のお嬢様、エリート女性であり、当時の人口比率からみれば、ごく数パーセントに過ぎないはずである。 そのような女性たちをもって「台湾女性」全体を語りきるのにはやや不満を感じる。ひとくちに「女性」といっても、階層によっても異なるのであり、ましてエスニシティに多様な台湾社会であれば、それによる差も 検討の対象に含めなければならないだろう。 また、本書の最後の部分で、「『新女性』のあり方が、現代の台湾女性のキャリア志向に影響をもたらしている」というような記述がなされているが、戦後に国民党とともに台湾に渡ってきた、いわゆる「外省人」女性には、この記述はあまりあてはまらない。これは日本時代の教育を受け日本贔屓の家庭に育った階層の高い本省人女性にはおおむねあてはまる記述かもしれないが、外省人女性や現代の台湾女性たちに見られるようなキャリア志向は、むしろ欧米などへの移民やそこで高等教育を受けた経験などによる影響のほうが大きいのではないか。 資料の制約もあるだろうが、今後はもう少し「一般の」女性たちに焦点をあてた研究を望みたい。
勁草書房
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